Copilotの画像生成は、無料なのにかなり使い勝手が良い。画像生成AIの初心者~中級者にはうってつけのツールだ。
本記事では、Copilotの画像生成でできることやコツを解説する。
画像生成なら、実はCopilotに加えてMicrosoft Designerを使うとできることが広がる。
マスターして、画像生成を実務に役立てよう。
Copilotの画像生成は無料で使える
Microsoft Copilot(コパイロット)は対話型の生成AIで、画像生成もできる。

Copilotの特徴は、次の5つだ。
- 無料で画像生成できる
- 日本語で指示するだけで、簡単に使える
- PCでもスマホでも使える
- Microsoft Designerを使えば画像編集もできる
- 画像生成エンジンは、OpenAIのDALL-E 3(ダリ)
無料版の制限について
無料版の場合、画像生成は1日15枚までだ。実際には、「ブースト」と呼ばれるトークンが1日15個までで、これがなくなると生成スピードが極端に落ちる。
だが1日15枚という制限は、他のツールの無料版に比べるとかなりゆるい。他のツールだと、1日1枚とか、月に〇枚とか、そういった制限がある。

毎日15枚生成できれば十分な人も多いのでは
なお、無料版でもMicrosoftアカウントでのログインは必須だ。
Copilotの画像生成の使い方
基本的な使い方を紹介する。
Copilotにアクセスする
Microsoft Copilotにアクセスする。Web版Copilotと対話できる。


WindowsのPCなら、Copilot in Windowsを使ってもいい。こちらの記事に詳しく書いているので、参考にしてほしい↓


プロンプトの入力
画像生成のための指示文(プロンプト)を入力する。


最初は、思ったことをそのまま入力すればいい。
画像の生成
生成が始まると虹色の画像が現れる。


数秒で画像が生成される。


なお、2024年10月頃までは一度に4パターンの画像が生成されたが、今は一度に1枚だ。
生成した画像は、画像右側のボタンからダウンロードすることができる。



すごく簡単
【レビュー】Copilotの画像生成を使ってみた
Copilotの画像生成を実際に使ってみたので、感想を紹介する。
難しい操作は不要
何か作ってみよう。「ヒヨコの絵を描いて」っと。


初めて使うときでも、ただチャットするだけなので超簡単だ。生成速度も数秒なので、あまりストレスは無い。
何回か使うと慣れてしまうが、たった1文で画像が作られるのは驚きだ。



ほんと、すごい時代になったね
ただ、一発でイメージ通りの画像が出てくることは稀。でもCopilotなら、チャットを通じて段階的に画像を改善できる。
例えば、「イラスト風にして」と追加で指示してみよう。


絵本に出てきそうな感じの画像に変わった。指示を繰り返すことで、イメージに近くなっていく。
ただ、最終的に自分のイメージにぴったり合うものにたどり着くのはかなり難しい。「〇〇を修正して」と指示すると、指示した箇所以外もガラッと変わることがあるからだ。
どこかで妥協するというか、Copilotが生成したものを受け入れることも必要だな、と感じた。
いろんなタッチの画像を生成できる
何も指示しないと、独特なタッチの画像が生成されることが多い。「リアルな感じのある3Dアニメ」風とでも言えようか。





「これは生成した画像だな」って分かるよね
だが、画像の風合いも指示することで改善できる。先ほどの例のように、私は「イラスト風にして」とか「アニメ風で」とか指示することが多い。
PCでもスマホでも使えて便利
あとCopilotはスマホでも簡単に使える。iPhoneの場合、「Copilot」アプリをダウンロードすれば、PCと同じように対話や画像生成が可能だ。
また、サインインして使うため、PCもスマホも履歴が同期される。
総合的な印象として、Copilotの画像生成は無料にしてはかなり優秀だな、と感じた。
画像生成のコツ
Copilotで効率よく画像生成するためのコツを解説する。
- 具体的に指示する
- 画像タイプを指定する
- 英語でプロンプトを書く
- 追加で指示して改善する
- Copilotにプロンプトを作ってもらう
- 参考画像をアップする
具体的に指示する
最も基本的なテクニックだ。色や形、背景など、細かい要素まで指定しよう。
単純に「ヒヨコ」と指示するのではなく、次のように細かく指示するとイメージに近くなる。


画像タイプを指定する
画風で印象は大きく変わるので、どんな画風にしたいかをまず伝えよう。
例えば、
- 写真風の画像
- イラスト・アニメ風の画像
- アート風(油絵、水彩画など)
- ロゴデザイン
など。
英語でプロンプトを書く
Copilotに意図がうまく伝わらない場合、英語でプロンプトを書くとより精度の高い画像が生成される。CopilotのAIモデルは英語で最も多く学習しているためだ。
英語に自信があれば試してみよう。あるいは、まず日本語で書いてからCopilotに英語に直してもらうのもありだ。


追加で指示して改善する
レビューのところでも述べたが、最初から完璧を求めず、徐々に改善するのがおすすめ。
対話を通じて段階的に画像を改善できるのもCopilotの利点。
Copilotにプロンプトを作ってもらう
Copilot自身に画像生成のプロンプトを考えてもらうのも、かなり使えるテクニックだ。
生成したい画像について、「画像生成プロンプトの雛形を作って」とお願いしてみよう。


参考画像をアップする
また、参考画像をアップするという手もある。イメージに近いイラストをアップして、プロンプトを作ってもらう、など。


画像のアップロードは、プロンプト入力画面にドラッグ&ドロップすればOKだ。
いくつかコツを挙げたが、コツを意識しながらも、「慣れる」ことも重要だ。何回か使うと、「こういうものか」というCopilotの癖が見えてくる。
まずはいろいろ試してみよう。
実はMicrosoft Designerの方が優秀
ここまでCopilotのチャットを使った画像生成について述べたが、実はMicrosoft Designerでも同じことができる。


というか、Designerの方が圧倒的に多機能なので、画像生成するなら始めからDesignerを使った方がいい。
Designerの特徴
Designerの特徴は次のとおり。
- 正方形以外も生成できる
- 4パターンの画像が生成される
- 画像とプロンプトのテンプレがある
- 編集できる
- 無料版は1日15クレジットまで
順に説明する。
正方形以外も生成できる
Designerでは、正方形以外に、横長、縦長の画像を選択できる。





横長が使いやすい
4パターンの画像が生成される
一度の生成で、4パターンの画像が生成される。かつての(2024年10月以前の)Copilotチャットと同じ仕様だ。


4パターンあると、良いなと思えるものがたいてい一つはある。
画像とプロンプトのテンプレがある
Designerの画像生成の画面には、画像の例がカテゴリー別にたくさん並んでいる。


ここから好きなテイストの画像を選ぶと、そのプロンプトのテンプレートを使えるので、画像生成の精度がかなり上がる。





プロンプトけっこう詳しいな
編集できる
生成した画像を編集できるのも便利だ。
普通にトリミングしたり、画像の一部をAIで選択して切り抜いたりもできる。





生成した画像の背景が邪魔なときあるよね
無料版は1日15クレジットまで
Designerにもデメリットがある。無料版の場合、操作は1日15クレジット(15回)までとなる。クレジットがなくなると画像生成やAIを使った編集ができなくなる。
Copilotの場合はブースト(高速生成)がなくなるだけなので、速度は落ちるが生成そのものはできる。
なお、Microsoft 365(Office)ユーザーやCopilot Proユーザーはクレジット枠が増えて快適に使える。
Designerの使い方
簡単に、Microsoft Designerでの画像生成の方法を紹介する。
まずはMicrosoft Designerにアクセスして、Microsoftアカウントでサインインする。
「AIで作成」タブから、イメージに近い画像を選ぶ。


プロンプトのテンプレートが表示されるので、枠を埋めていく。(または全文を編集もできる)


生成した画像は、[編集」ボタンから編集できる。


編集でできることは多岐にわたるので、ここでは割愛する。


このように、Microsoft Designerを使えば画像生成の使い勝手がかなり良くなる。
他の画像生成ツールとの比較
画像生成AIもたくさんあるが、ここではCopilotと同じように、
- 無料枠がある
- 難しい初期設定が不要ですぐに使える
- いろんなタイプの画像を生成できる
というツールと比較してみた。
ここで挙がるのが、
- ChatGPT
- ビットランドAI
- PICSOROBAN(ピクソロ)
の3つ。
ChatGPT
もはや説明不要の王道生成AI。ChatGPTでも画像生成ができるが、無料版だと1日2枚まで。Copilotよりも制限がきつい。
なお、画像生成エンジンはCopilotと同じDALL-Eで、Copilotと同じようにチャットで指示して画像生成できる。
ビットランドAI
2025年2月にリリースされた新しいサービス。




画像生成AIや文章生成AIなどがまとめて使えるオールインワンAIツールだ。


Stable DiffusionやLeonardo.Aiといった画像生成ツールがひとまとめで使える。しかも使い方もすごく簡単だ。
無料登録で100クレジットがもらえる(画像生成4枚分)。だが画像生成以外にもリリース記念で文章生成が使い放題なので、一度試してみてもいいかも。
- ビットランドAIを無料で試す → ビットランドAI公式サイト
私も使っているが、一つのツールでGPTからClaudeなどなど多数のAIモデルを扱えて便利だ。ビットランドAIの詳しいレビュー記事はこちら↓


PICSOROBAN(ピクソロ)
画像生成AIのStable Diffusionを簡単に使えるサービス。


カスタマイズ性に優れ、Copilotよりもハイクオリティな画像を生成できる。
ただ、Stable Diffusionに入ったときの操作画面は英語なのでとっつきにくさはあるかもしれない。Copilotの画像では物足りない、という人は試してみるといいだろう。
- PICSOROBAN(ピクソロ)を無料で試す →
PICSOROBAN公式サイト
画像生成の活用事例
画像生成は、様々なシーンで活用できる。活用事例を挙げてみた。
- ブログ記事のアイキャッチ画像・挿入画像
- 広告素材・バナーの作成
- SNS向けの画像制作
- SNSのプロフィール画像
- イラストのアイデア出し
- プレゼンスライドの挿絵
- デザインのたたき台(イメージの具現化)
- ロゴデザイン
- 子ども向けに、塗り絵やシールの作成
Copilotの画像生成が苦手なこと
逆に、Copilotの画像生成には苦手分野もある。
- 図解(テキストボックスや矢印での表現)
- 日本語入りの画像
は、画像生成では上手く対応できない。これらは、PowerPointやCanvaなどのツールを使った方が良いだろう。
Copilot無料版と有料版の違い
無料版と有料版(Copilot Pro)の違いを表にまとめた。


画像生成に関して言えば、Copilot Proを契約することで生成できる枚数が大幅に増える。実際、自分はCopilot Proユーザーだが、制限を気にしたことが無い。
ただ、画像のためだけに月3,200円はもったいないだろう。Copilot Proを使うなら、Microsoft 365との連携が一番のメリットになる。
Copilot Proについてもっと詳しく知りたい方はこちらが参考になる↓


なお、表には書かなかったが、Microsoft 365 Personal/Familyユーザーは、月に60クレジットが付与される。このクレジットでも、WordやExcelでCopilotを使ったり、DesignerでAI機能を使ったりできる。
画像生成の注意点
画像の著作権について
生成した画像の著作権については、組織向けCopilotか個人向けCopilotかで話が変わる。
組織向けCopilotの生成物については、「万一、著作権上の異議を申し立てられた場合、Microsoftが法的リスクに対して責任を負う」という、Copilot Copyright Commitmentを発表している。
参考:マイクロソフト、お客様向けの Copilot Copyright Commitment を発表
なので、組織向けの有料版Copilot(Microsoft 365 Copilot)で、ルールを守って使用している範囲では著作権について心配する必要はない。
ただし、無料版や個人向け(Copilot Pro)を使う際には適用されないので、自分で自分を守る必要がある。画像生成と言えど、一般的な著作権と考え方は同じだ。
画像の商用利用について
企業向けCopilot(Microsoft 365 Copilot)であれば商用利用可能なようだ。
だが個人向けCopilotはの商用利用については、グレーゾーンだ。明確に禁止もされていなければ、許可もされていない。詳しくは、CopilotのAiエクスペリエンスに関する規約を読んで自分で判断しよう。
まとめ
Copilotはすごく簡単に使えて、無料でも1日15枚の画像を生成できる。無料ツールとしてはかなり優秀だろう。
ただ、画像生成のカスタマイズ性はやや低めなので、もっとハイクオリティな画像が欲しい人は、他のツールも試してみるといいかもしれない。
- オールインワンAIツール → ビットランドAI公式サイト
(リリース記念で文章生成使い放題) - 初期設定不要でハイクオリティな画像 →
PICSOROBAN公式サイト(初回2000ポイント特典あり)
Copilotは画像生成以外にも(というか以外の方が)使い道が広い。Copilotの全体像を知りたい方は、こちらのまとめ記事を参考にしてほしい↓

